がみんな皇子をおいとい申して、弟さまの穴穂王《あなほのみこ》のほうへついてしまいました。
軽皇子《かるのおうじ》はこれでは、うっかりしていると、穴穂王《あなほのみこ》方《がた》からどんなことをしむけるかもわからないとお怖《おそ》れになり、大前宿禰《おおまえのすくね》、小前宿禰《こまえのすくね》という、きょうだい二人の大臣のうちへお逃《に》げこみになりました。そしてさっそくいくさ道具をおととのえになり、軽矢《かるや》といって、矢《や》の根を銅でこしらえた矢などをも、どっさりこしらえて、待ちかまえていらっしゃいました。
それに対して、穴穂王《あなほのみこ》のほうでもぬからず戦《いくさ》の手配《てくば》りをなさいました。こちらでも穴穂矢《あなほや》といって、後の代《よ》の矢と同じように鉄の矢じりのついた矢を、どんどんおこしらえになりました。そしてまもなく王《みこ》ご自身が軍務をおひきつれになって、大前《おおまえ》、小前《こまえ》の家をお攻《せ》め囲《かこ》みになりました。
王《みこ》はちょうどそのとき急に降り出したひょうの中を、まっ先に突進《とっしん》して、門前へ押《お》しよせていらっ
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