て討《う》ち亡《ほろ》ぼそうとおぼしめして、にわかに兵を集めて、摂津《せっつ》の斗賀野《とがの》というところまでご進軍になりました。
皇子たちは、その野原でためしに猟《りょう》をして、その獲物《えもの》によって、さいさきを占《うらな》ってみようとなさいました。
香坂皇子《かごさかのおうじ》は、くぬぎの木に上って、その猟の有様《ありさま》を見ていらっしゃいました。すると、ふいにそこへ、手傷《てきず》を負《お》った大きないのししがあらわれて、そのくぬぎの木の根もとをどんどん掘《ほ》りにかかりました。そしてまもなくすとんと掘り倒《たお》したと思いますと、いきなり香坂皇子《かごさかのおうじ》に飛びかかって、がつがつ皇子を食べてしまいました。
しかし、弟さまの忍熊皇子《おしくまのおうじ》は、そんな悪い前兆《ぜんちょう》にもとんじゃくなしに、そのまま軍勢をおひきつれになり、海ばたまで押しかけて、待ちかまえていらっしゃいました。
そのうちに、皇后がたのお船が見えて来ました。忍熊王《おしくまのみこ》は、その中の喪船《もふね》には、兵たいたちが乗っていないはずなので、まずまっ先にその船を目がけて
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