《あなど》の神と称《とな》えて、方々の険阻《けんそ》なところにたてこもっている悪神《わるがみ》どもを、片《かた》はしからお従えになった後、出雲《いずも》の国へおまわりになって、そのあたりで幅《はば》をきかせている、出雲建《いずもたける》という悪者をお退治《たいじ》になりました。
 命《みこと》はまずその建《たける》の家へたずねておいでになって、その悪者とごこうさいをお結びになりました。そして、そのあとで、こっそりといちいという木を刀のようにお削《けず》りになり、それをりっぱな太刀《たち》のように飾《かざ》りをつけておつるしになって、建《たける》をさそい出して、二人で肥《ひ》の河《かわ》の水を浴びにいらっしゃいました。そして、いいかげんなころを見はからって、ご自分の方が先におあがりになり、ごじょうだんのように建《たける》の太刀をお身におつけになりながら、
「どうだ、二人でこの刀のとりかえっこをしようか」とおっしゃいました。建《たける》はあとからのそのそあがって来て、
「よろしい取りかえよう」と言いながら、うまくだまされて命のにせの刀をつるしました。命は、
「さあ、ひとつ二人で試合をしよう
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