こてんのう》の皇子《おうじ》、名は倭童男王《やまとおぐなのみこ》という者だ。なんじら二人とも天皇のおおせに従わず、無礼なふるまいばかりしているので、勅命《ちょくめい》によって、ちゅう伐《ばつ》にまいったのだ」と、命《みこと》はおおしくお名乗りになりました。
建《たける》はそれを聞いて、
「なるほど、そういうお方に相違ございますまい。この西の国じゅうには、私ども二人より強い者は一人もおりません。それにひきかえ大和《やまと》には、われわれにもまして、すばらしいお方がいられたものだ。おそれながら私がお名まえをさしあげます。これからあなたのお名まえは倭建命《やまとたけるのみこと》とお呼《よ》び申したい」と言いました。
命は建《たける》がそう言いおわるといっしょに、その荒《あら》くれ者を、まるで熟《じゅく》したまくわうりを切るように、ずぶずぶと切り屠《ほふ》っておしまいになりました。
それ以来、だれもかれも命のご武勇をおほめ申して、お名まえを倭建命《やまとたけるのみこと》と申しあげるようになりました。
命は、それから大和《やまと》へおひきかえしになる途中で、いろんな山の神や川の神や、穴戸
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