そうお悔《くや》みになりました。
天皇はそのために、宮中の玉飾りの細工人《さいくにん》たちまでお憎《にく》みになって、それらの人々が知行《ちぎょう》にいただいていた土地を、いきなり残らず取りあげておしまいになりました。
それから改めて皇后の方へお使いをお出しになって、
「すべて子供の名は母がつけるものときまっているが、あの皇子は、なんという名前にしようか」とお聞きかせになりました。
皇后はそれに答えて、
「あの御子《みこ》は、ちょうどとりでが火をかけられて焼けるさいちゅうに、その火の中でお生まれになったのでございますから、本牟智別王《ほむちわけのみこ》とお呼び申したらよろしゅうございましょう」とおっしゃいました。そのほむちというのは火のことでした。
天皇はそのつぎには、
「あの子には母がないが、これからどうして育てたらいいか」とおたずねになりますと、
「ではうばをお召《め》し抱《かか》えになり、お湯をおつかわせ申す女たちをもおおきになって、それらの者にお任《まか》せになればよろしゅうございます」とお答えになりました。
天皇は最後に、
「そちがいなくなっては、おれの世話はだれが
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