わがこころ。
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Ongo. 良家の娘、小さき令孃。柳河語。
Benjo. 肌薄く、紅く青き銀光を放つ魚、小さし。同上。
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毛蟲
毛蟲、毛蟲、青い毛蟲、
そなたは何處《どこ》へ匍ふてゆく、
夏の日くれの磨硝子《すりがらす》
薄く曇れる冷《つめ》たさに
幽《かすか》に幽《かすか》にその腹部《はら》の透いて傳《つた》はる美しさ。
外の光のさみしいか、
内の小笛のこひしいか、
毛蟲、毛蟲、青い毛蟲、
そなたはひとり何處へゆく。
かりそめのなやみ
ゆく春のかりそめのなやみゆゑ
びいどろの薄き罎に
肉桂水《につけい》を入れて欲《ほ》し、
カステラの欲し。
鉛の汽車の玩具《おもちや》は
紫の目に痛《いた》し。
銀紙《ぎんがみ》を透かせば黒し、
わが乳母の乳《ちち》くびも汚《きた》なし。
硝子戸に日の射《さ》せば
ザボンの白い花ちりかかり、
なんとなう温かうして心|空腹《ひも》じ。
カステラをふくみつつ、その黄いろなる、
われはかの君をぞ思ふ、
柔かき手のひらのなつかし。
小《ちい》さきその肩のなつかし。
かかる日に、かかる日に
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