にほひ》濃き艸こそなけれ。
※[#「日/咎」、第3水準1−85−32、111−7]《かげ》りゆく日のあゆみたまゆらに明《あか》ると見つつ、
過ぎし日のやるせなき思ひ出はまた※[#「日/咎」、第3水準1−85−32、111−8]《かげ》りゆく。
見果てぬ夢
過ぎし日のしづこころなき口笛は
日もすがら葦の片葉の鳴るごとく、
ジブシイの晝のゆめにも顫ふらん。
過ぎし日のあどけなかりし哀愁《かなしみ》は
こまやかに匂《にほひ》シヤボンの消ゆるごと
目のふちの青き年増《としま》や泣かすらん。
過ぎし日のうつつなかりしためいきは
淡《うす》ら雪赤のマントにふるごとく、
おもひでの襟のびらうど身にぞ沁む。
吹き馴れし銀《ぎん》のソプラノ身にぞ沁む。
過ぎし日の、その夜《よる》の、言はで過ぎにし片おもひ。
高機
高機《たかはた》に
梭投げぬ。
きりはたり。
その胸に
梭投げぬ。
きりはたり。
高機に、
その胸に、
きりはたり。
歌ひ時計
けふもけふとて氣まぐれな、
晝の日なかにわが涙。
かけて忘れたそのころに
銀の時計も目をさます。
朝の水面
朝の
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