ふくだめる、はた、病《や》めるなやましきもの
※[#「窗/心」、第3水準1−89−54]ふたぎ※[#「窗/心」、第3水準1−89−54]ふたぎ気倦《けだ》るげに唸《うな》りもぞする。

あはれ、わが幽鬱《いううつ》の象《ざう》
亜弗利加《あふりか》の鈍《にぶ》きにほひに。

日をひと日。
日をひと日。

   五 悪のそびら

おどろなす髪の亜麻色《あさいろ》
背《そびら》向け、今日《けふ》もうごかず、
さあれ、また、絶えずほつほつ
息しぼり『死』にぞ吹くめる、
血のごとき石鹸《しやぼん》の珠《たま》を。

   六 薄暮の印象

うまし接吻《くちつけ》……歓語《さざめごと》……

さあれ、空には眼《め》に見えぬ血潮《ちしほ》したたり、
なにものか負傷《てお》ひくるしむ叫《さけび》ごゑ、
など痛《いた》む、あな薄暮《くれがた》の曲《きよく》の色、――光の沈黙《しじま》。

うまし接吻《くちつけ》……歓語《さざめごと》……

   七 うめき

暮《く》れゆく日、血に濁る床《ゆか》の上にひとりやすらふ。
街《まち》しづみ、※[#「窗/心」、第3水準1−89−54]しづみ、わが心もの音《お
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