ィそれ》……はた、ほのしろき髑髏舞《どくろまひ》……

弾《ひ》け弾《ひ》け……鳴らせ……また舞踏《をど》れ……

セロの、喇叭《らつぱ》の蛇《へび》の香《か》よ、
はた、爛《たゞ》れ泣く※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]オロンの空には赤子飛びみだれ、
妄想狂《まうさうきやう》のめぐりにはバツソの盲目《めしひ》
小さなる骸色《しかばねいろ》の呪咀《のろひ》して逃《のが》れふためく。

弾け弾け……鳴らせ……また舞踏《をど》れ……

クラリネッ卜の槍尖《やりさき》よ、
曲節《メロヂア》のひらめき緩《ゆる》く、また急《はや》く、
アルト歌者《うたひ》のなげかひを暈《くら》ましながら、
一列《ひとつらね》、血しほしたたる神経《しんけい》の
壁の煉瓦《れんぐわ》のもとを行《ゆ》く……

弾け弾け……鳴らせ……また舞踏《をど》れ……、

かなしみの蛇《へび》、緑《みどり》の眼《め》
槍《やり》に貫《ぬ》かれてまた歎《なげ》く……

弾け弾け……鳴らせ……また舞踏《をど》れ……

はた、吹笛《フルウト》の香《か》のしぶき、
青じろき花どくだみの鋭《するど》さに、
濁りて光る山椒魚《さんしようを
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