原石器《げんせつき》に疑問《ぎもん》があるにしても、その次《つ》ぎに竝《なら》べてある拳《こぶし》のような形《かたち》をした石《いし》になると、誰《たれ》が見《み》ても(第二十一圖《だいにじゆういちず》左下《ひだりした》)かう根元《ねもと》が太《ふと》つて先《さき》が尖《とが》つた石《いし》ばかりが、偶然《ぐうぜん》にわれて出《で》て來《く》るとは思《おも》はれない。どうしてもこれは人間《にんげん》が造《つく》つたものとしなければなりません。これには人間《にんげん》の拳《こぶし》ほどもある大形《おほがた》のものが非常《ひじよう》に多《おほ》いのでありまして、一番《いちばん》古《ふる》い石器《せつき》といはれ、セイユ期《き》の石器《せつき》と呼《よ》ばれてゐるものであります。その次《つ》ぎに造《つく》られた石器《せつき》は、その隣《とな》りにあるアシュウル期《き》の石器《せつき》です。(同上《どうじよう》右上中《みぎうへなか》)形《かたち》は大體《だいたい》前《まへ》のものに似《に》てゐるけれども、製法《せいほう》が細《こま》かくなり、だいぶ美《うつく》しく出來《でき》てをります。こんな
前へ
次へ
全290ページ中66ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
浜田 青陵 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング