》でも一番《いちばん》多《おほ》いものは貝《かひ》の腕輪《うでわ》であります。これはたいてい赤貝《あかがひ》の類《るい》の貝殼《かひがら》を刳《ゑぐ》り拔《ぬ》き、その周圍《しゆうい》ばかりを殘《のこ》して前腕《まへうで》にはめ込《こ》むでので[#「はめ込《こ》むでので」はママ]ありまして、石器時代《せつきじだい》の墓場《はかば》から出《で》る人骨《じんこつ》に、この貝輪《かひわ》がそのまゝ腕骨《わんこつ》にはまつてゐるのをたび/\發見《はつけん》されました。中《なか》には一方《いつぽう》の腕《うで》に七《なゝ》つ八《やつ》つも貝輪《かひわ》をはめてゐるのもありました。この貝輪《かひわ》を腕《うで》にはめる風俗《ふうぞく》は、今日《こんにち》でも南洋《なんよう》あたりの野蠻人《やばんじん》の間《あひだ》に多《おほ》く見受《みう》けられますが、たゞその貝輪《かひわ》はその刳《ゑぐ》り孔《あな》がわりあひに小《ちひ》さいので、掌《てのひら》を通《とほ》して前腕《まへうで》にはめることは餘程《よほど》困難《こんなん》であつたことゝ思《おも》はれます。今日《こんにち》私共《わたしども》が、その
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