《なが》く使用《しよう》してゐるうちに水垢《みづあか》がついたり、魚《さかな》や獸《けだもの》の脂《あぶら》がしみ込《こ》んだりして、そのために水氣《すいき》もしみ出《だ》さないようになりますので、當時《とうじ》はおそらく新《あたら》しい土器《どき》よりも使《つか》ひ古《ふる》された土器《どき》の方《ほう》が大切《たいせつ》がられたかも知《し》れません。(第四十二圖《だいしじゆうにず》)
當時《とうじ》の土器《どき》の模樣《もよう》は、地方《ちほう》によつて多少《たしよう》の違《ちが》ひがありますし、また時代《じだい》によつても變《かは》つて來《き》たようですから、それらを調《しら》べて見《み》ることは面白《おもしろ》いのであります。同《おな》じ日本《につぽん》の石器時代《せつきじだい》の人々《ひと/″\》のお互《たがひ》の交通《こうつう》とか、文化《ぶんか》の關係《かんけい》などを知《し》るには、土器《どき》の模樣《もよう》や形《かたち》などを研究《けんきゆう》することが必要《ひつよう》であります。石器《せつき》は作《つく》り方《かた》やその形《かたち》もお互《たがひ》に似《に》てゐて、ほとんど世界中《せかいじゆう》、その變《かは》りは少《すくな》いのでありますから、文化《ぶんか》の關係《かんけい》その他《た》の研究《けんきゆう》には土器《どき》ほどに役立《やくだ》ちません。ですから私共《わたしども》は石器時代《せつきじだい》の遺蹟《いせき》に行《い》つても、土器《どき》を熱心《ねつしん》に採集《さいしゆう》し、小《ちひ》さい破片《はへん》でも見遁《みのが》さぬように注意《ちゆうい》してをります。
[#「第四十二圖 日本石器時代土器(繩紋式)」のキャプション付きの図(fig18371_43.png)入る]
それから、土器《どき》と同《おな》じく粘土《ねんど》で作《つく》つたものに土偶《どぐう》といふものがあります。すなはち土《つち》の人形《にんぎよう》です。それはたいてい二三寸《にさんずん》から四五寸《しごすん》ぐらゐの大《おほ》きさのものが多《おほ》く、時《とき》には一尺以上《いつしやくいじよう》もあるのを見《み》かけますが、いづれも人間《にんげん》の形《かたち》そのまゝの寫生的《しやせいてき》のものでなくて、模樣風《もようふう》に一種《いつしゆ》の型《かた
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