おこな》ひ、春夏《しゆんか》の候《こう》は能《よ》く繼續《けいぞく》するを得《え》しも、寒冷《かんれい》の頃《ころ》となりては何時《いつ》となく怠《おこた》るに至《いた》り、其後《そののち》數年間《すうねんかん》は春夏《しゆんか》の際《さい》折々《をり/\》行《おこな》ふに過《す》ぎざりしが、二十五六|歳《さい》の頃《ころ》醫《い》を以《もつ》て身《み》を立《た》つるに及《およ》び、日夜《にちや》奔走《ほんそう》の際《さい》頭痛《づつう》甚《はなはだ》しき時《とき》は臥床《ふしど》に就《つ》きし事《こと》屡《しば/\》なりしが、其《その》際《さい》には頭部《とうぶ》を冷水《れいすゐ》を以《もつ》て冷却《れいきやく》し、尚《なほ》去《さ》らざる時《とき》は全身《ぜんしん》に冷水《れいすゐ》を灌《そゝ》ぎて其《その》痛《いたみ》全《まつた》く去《さ》りし故《ゆゑ》に、其後《そのご》頭痛《づつう》の起《おこ》る毎《ごと》に全身《ぜんしん》冷水灌漑《れいすゐくわんがい》を行《おこな》ひしが、遂《つひ》に習慣《しふくわん》となり、寒中《かんちゆう》にも冷水灌漑《れいすゐくわんがい》に耐《た》ゆる
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