るやぼうきよし》 万樹紅黄色更明《ばんじゅのこうこういろさらにあきらかなり》
扶杖草鞋移歩処《ふじょうそうあほをうつすのところ》 只聞山鳥与渓声《ただきくさんちょうとけいせいと》
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此れより層一層の勤倹を守り、一身を苦境に置くに勇進せり。
十九日、瑞※[#「日+章」、第3水準1−85−37]号|種牡馬《たねおうま》の検査合格、十勝国一等の評あり。
十二月二十日、寛は七福の夢あり。

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牛十四頭
馬六十七頭 今年斃馬五十六頭なり
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      (四)

明治三十八年
一月一日
昨三十七年は我家《わがいえ》の大厄難たるも、幸にして漸く維持を得たるを以て、尚本年は最も正直と勤倹とを実行し且つ傭人《やといにん》等に成丈《なるたけ》便宜を与えん事を怠らず、更に土人及び近傍の農家にも幸福なる順序を得せしめん事に勤め。特に寛は七十六歳にして、昨年数回の病に罹るも、今日に至ては健《すこやか》にして、且つ本年は初めて牧塲の越年たるを以て、如何なる事あらんかと一同配慮するも、寒さにも耐えて、氷結の初めより暁夕毎《ぎょうせきごと》に堅氷
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