しふゐものがたり》やうなものを載《の》せて、お話を仕《し》たといふ。是《これ》は皆様《みなさま》も御案内《ごあんない》のことでござりますが、其時《そのとき》豊公《ほうこう》の御寵愛《ごちようあい》を蒙《かうむ》りました、鞘師《さやし》の曾呂利新左衛門《そろりしんざゑもん》といふ人が、此事《このこと》を聴《き》いて、私《わたくし》も一つやつて見たうござる、と云《い》ふので、可笑《をかし》なお話をいたしましたが、策伝《さくでん》の話より、一|層《そう》御意《ぎよい》に適《かな》ひ、其後《そののち》数度《たび/\》御前《ごぜん》に召《め》されて新左衛門《しんざゑもん》が、種々《しゆ/″\》滑稽雑談《こつけいざつだん》を演《えん》じたといふ。夫《それ》より後《のち》に鹿野武左衛門《しかのぶざゑもん》といふ者が、鹿《しか》の巻筆《まきふで》といふものを拵《こしら》へ、又《また》露野五郎兵衛《つゆのごろべゑ》といふものが出《で》て、露物語《つゆものがたり》でござりますの、或《あるひ》は露《つゆ》の草紙《さうし》といふものが出来《でき》ました。夫切《それきり》絶《たえ》て此落語《このらくご》と云《い
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