らねえ馴染のお方で、恩になった事もあり、それに少しハイ約束をした事もありました、それが縁でちょく/\遊びに来たのを茂之助さんが嫉妬《やきもち》をやいて、むずかしい事を言ったから話も破《ば》れて仕舞って、まア示談《はなしあい》で離縁になったのですよ、それから斯うやって夫婦になって居ると、未練らしく此の間も来て酷《ひど》い事を言って、私の髻《たぶさ》を把《と》って引摺り倒し、散々に殴《ぶ》ちましたから、私も口惜《くやし》いから了簡しませんでしたが、それは兎も角もまた茂之助さんが来て種々《いろん》な事をいうのをハイ/\と柳に受けて居《お》れば、また増長して手出しをする、そうなれば良人《うちのひと》も腹を立てゝ茂之助さんを手込《てごみ》に打擲しまいものでもない……まアあるかないか知れませんが、他人《ひと》の家《うち》へ来て、縁の切れた人が刃物三昧でもすれば聴きません、松さんも元は武士《さむらい》だから黙っては居りません、お互いに男同士で切り合って、松さんがまた茂之助さんに傷でも付けまいものでも有りませんから、それだけはお断り申して置きます」
十七
くの「はい、それが心配《し
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