ピシャ用はねえかなんてえ山家《やまが》の者で面白《おもしれ》えが、彼女《あれ》ア旦那何処へも往《ゆ》き処がないので、可愛相で、彼女はちょいと様子が好《い》い、貴方の傍へ置いて権妻《ごんさい》と云っても奥様と云ったっても決して恥かしくございませんね」
幸「そんな事を云ったって年が違わア」
由「年が違うたって何も構やアしません、此の間も六十七になる老人《としより》が十七になる女房を貰ったが、世の中が開けたから構やアしません、貴方は堅過ぎるから」
幸「馬鹿を云え、可愛そうだからよ」
由「其処をなんして一寸《ちょっと》可愛がって、貴方の手生《ていけ》の花にしてお遣りなさい」
幸「馬鹿ア云うな」
と是から機《はず》んでお酒を飲んで寝ましたが、さてお話|後《あと》へ返りまして。
四十三
丁度其の日に峯松が万事都合好く話を致して、彼《か》のお藤と云う隣座敷のお客を車に乗せて引出しまして、伊香保の降り口から一挺車を雇いまして、女中を乗せて渋川へ下りて、金子《かねこ》へ出まして、金子から橋を渡り北牧《きたもく》へ出まして、角屋《かどや》で昼食《ひるしょく》をして、余程|後《おく》
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