ん》な事をすると段々尋ねた処《とこ》が、仲人《ちゅうにん》の私《わし》がに悪口《あっこう》吐《つ》いて打《ぶ》って掛るから、打たれては間に合いませぬから胸を衝《つ》くと逆蜻蛉を打って顛覆《ひっくりけえ》ったゞ、ねえまア向うが弱《よえ》えからだ」
警「何故《なぜ》其の様な暴な事をするか」
市「するッたって向うで打《ぶ》つから己《おら》ア方でも打ったゞ、黙って見ては居《い》られねえから打ちやした」
三十二
警「仮令《たとえ》そういう者があるにもせよ、何故左様な暴な事を士族体の者が致したら、此の方へ届けん、自身|手込《てごみ》に打擲するという事はない、人を打《ぶ》つてえ事はない、殴打|創傷《そうしょう》の罪と申して刑法第二百九十九条に照して其の方処分を受けんければならんじゃないか」
市「えゝ、あれはナニ二百五十銭ばかりの銭で腹ア立てゝ、あれは根が太田宗長《おおたそうちょう》という医者が悪いので、薬礼しろというが、銭ねえならお前二百五十銭に負けて遣ってくれというが、負けられねえっていうから喧嘩になったゞ」
警「ナニ……そんな事を尋ねるのじゃアない、ウーン誠に困るナ……其の方
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