、庄吉の帯を捕《とら》えて、
源「さア出ろ/\」
 と引出《ひきいだ》す。
庄「こりゃはい迚《とて》も/\、どもはや私《わし》は見て居《お》ったので」
 自分の掴まえて居《い》る帯を放せば宜《よ》いに、先の人の帯を確《しっ》かりと捉《とら》えて居たからずるずると共に引摺《ひきず》られて出るのを見ると、顔色《がんしょく》変じて血に染《そ》みた七兵衞の死骸が出ますと云う、これから永禪和尚悪事露顕のお話、一寸一息つきまして。

        二十二

 お話は両《ふたつ》に分れまして、大工町の藤屋七兵衞の宅へ毎夜参りまして、永禪和尚がお梅と楽しんで居ります。すると丁度真夜中の頃に表の方から来ましたのは眞達と申す納所坊主…とん/\、
眞「お梅はん/\ちょと明けてお呉《く》んなさい」
梅「はい…旦那、眞達はんが来ましたよ」
永「あゝ来やアがったか、居ないてえ云え、なに、いゝえ来ぬてえ云えよ」
梅「あの眞達さん、何の御用でございますか」
眞「旦那にお目に懸りたいのでげすが、何《ど》うぞ一寸《ちと》和尚さんに逢わしてお呉んなさい」
梅「旦那はあの今夜は此方《こちら》にお出でなさいませんよ」
眞「そ
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