ぬ、種々《いろ/\》の事を云って籤《さし》を投付けて」
傳「籤《さし》なんぞは何でも無い、此の前張倒されて溝《どぶ》へ落ちた人も有るそうでねえ、斯うなさい、娘を何うかして、そーッと他処《わき》へ連れて行こう」
典「連れて行って何うする」
傳「何うすると云ってまアお聞きなさい、何処《どこ》かへ夜連出して、酷《ひど》い様だが私《わっち》一人ではいけねえ、ぎゃア/\云わねえ様に猿轡《さるぐつわ》でも箝《は》めて、庄吉と二人で葉広山《はびろやま》へ担《かつ》いで行って、芝原《しばはら》の綺麗な人の来《こ》ねえ処で、さて姉さん、是程惚れて居る者を宜く此間《こないだ》は大滝村で恥を掻かしたな、殺して仕舞うと云うのだが、可愛くって殺せねえ、若《も》し云う事を聴かぬ時は武士が立たぬとか男が立たぬとか云って、何でも女房《にょうぼ》に成って呉れ否《いや》てえば仕方がねえから、腕を押えても□□□寝るが何うだ、それよりは得心して知れない様にと云えば命が惜《おし》いから造作アねえ、それから家《うち》へ連れて来て、得心ずくでお前さん□□□寝ちゃア何うです宜うがすか、それで娘の方で屹度《きっと》惚れるねえ、初めて男
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