うもこれは思いがけないことを言って、まアそんな事を言って何うもどゞ何ういう理窟で其様《そん》な事を云うか……のう惠梅様」
梅「本当に何だって其様《そんな》事を云いますか、私どもの身に覚えのない事を言いかけられて、何うも何ういう訳で、その何だか、それが実に、それはお前は何ういう訳で」
又「何ういう訳だってもいかねえ、種が上って居るから隠さずに云え、云わなければ詮方《しかた》がねえ、お前方二人をふん縛《じば》って落合の役所へ引いても白状させずには置かねえ、さア云わねえか、云わなければ了簡が有る、おい云わねえか」
と云われこの時は永禪和尚もこれは隠悪《ぼく》が顕《わ》れたわい、もう是れまでと思って爺《じゞ》い婆《ばゞあ》を切殺して逃げるより外《ほか》はないと、道中差《どうちゅうざし》の胴金《どうがね》を膝の元へ引寄せて半身構えに成って坐り、居合《いあい》で抜く了簡、※[#「てへん+丙」、第4水準2−13−2]《つか》へ手をかけ身構える。爺も持って参った鉄砲をぐっと片手に膝の側へ引寄せて引金に手を掛けて、すわと云ったら打果そうと云うので斯《こ》う身構えました。互いに竜虎の争いと云おうか、呼吸
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