、当時《いま》罰《ばち》が中《あた》つて斯《か》ういふ身分《みぶん》に零落《おちぶ》れ、俄盲目《にはかめくら》になりました、可愛想《かあいさう》なのは此子供《このこぞう》でございます、何《な》んにも存《ぞん》じませぬで、親《おや》の因果《いんぐわ》が子に※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《めぐ》りまして、此雪《このゆき》の降《ふ》る中《なか》を跣足《はだし》で歩きまして、私《わたくし》が負傷《けが》を致《いた》しますとお父《とつ》さん痛《いた》うないかと云《い》つて労《いたは》つて呉《く》れます、私《わたくし》の心得違《こゝろえちが》ひから斯様《かやう》に零落《れいらく》を致《いた》し、目《め》まで潰《つぶ》れまして、ソノ何《な》んにも知らぬ頑是《ぐわんぜ》のない忰《せがれ》に、斯《か》う難義《なんぎ》をさせますかと思ひますれば、誠にお恥《はづ》かしいことでございます。主「それは/\お気の毒なことだ、貴方《あなた》は以前《もと》はお旗下《はたもと》かね。乞「いえ/\。主「ンー……南蛮砂張《なんばんすばり》の建水《みづこぼし》は、是品《これ》は遠州《ゑんしう》の箱書《はこがき》で
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