《ざふきん》で足を拭《ぬぐ》ひ、漸《や》う/\の事で板《いた》の間《ま》へ坐《すわ》つて、乞「どうも何《なに》から何《なに》までお厚情《なさけ》に預《あづ》かりまして、有難《ありがた》う存《ぞん》じます。主「これ/\膳《ぜん》を持《も》つて来《き》な……お汁《しる》を熱《あつ》くして遣《や》るが宜《い》い……さア/\お喫《た》べ/\剰余物《あまりもの》ではあるが、此品《これ》は八百膳《やほぜん》の料理《れうり》だから、そんなに不味《まづ》いことはない、お喫《あが》り/\。乞「へい/\有難《ありがた》う存《ぞん》じます……([#ここから割り注]泣きながら伜に向つて[#ここで割り注終わり])まア八百膳《やほぜん》の御料理《おれうり》なぞを戴《いたゞ》きますといふのは、是《これ》はお前《まへ》なんぞはのう、喫《た》べ初《はじ》めの喫《た》べ納《をさ》めだ、斯《か》ういふお慈悲《なさけ》深《ぶか》い旦那様《だんなさま》がおありなさるから、八百膳《やほぜん》の料理《れうり》を無宿者《やどなし》に下《くだ》されるのだ、お礼《れい》を申《まう》して戴《いたゞ》けよ、お膳《ぜん》で戴《いたゞ》くことは
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