ましょう/\」
と春見は心の中《うち》に思うのに、又作を殺し、家《うち》まで焼いてしまったから、証書のある筈《はず》はないと思いまして、気強く、
丈「さア見ましょう/\」
清「旦那、これにあります」
と家根板《やねいた》のような物に挟んである証書を出して、春見に手渡《てわたし》にしませんで、
清「旦那これが証拠でございます」
と云われた時は流石《さすが》の春見も面色《めんしょく》土の如くになって、一言半句《いちごんはんく》も有りません。
清「旦那え、これだけ立派な証拠があるのに、年月《としつき》が経《た》っても返《けえ》さなければ泥坊より苛《ひど》いじゃねえか、難渋《なんじゅう》を云って頼んでも理に違っちゃアこれ程も恵まねえ世の中じゃアありませんか、何故《なぜ》貴方《あなた》預かった覚えはないと仰《おっ》しゃいました」
丈「お静かにして下さい、/\、実は預かったに違いないが、清水殿が金を預けて横浜へ参り、年月《としつき》を経っても取りに来ないところから、段々僕も微禄《びろく》して此の三千円があれば元の様になれるかと思い、七年経っても取りに来ないからよもや最《も》う取りに来《き》やア
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