箱の中へ菜を※[#「※」は「火へん+「喋」のつくり」、第3水準1−87−56、565−10]《う》でて置くのだが、面倒臭《めんどうくさ》いから洗わずに砂だらけの儘《まゝ》釜の中へ入れるのだ、それから饂飩粉《うどんこ》を買いに往《ゆく》んだが、饂飩粉は一貫目《いっかんめ》三十一銭で負けてくれた、所で饂飩屋はこれを七玉《なゝツたま》にして売ると云うが、それは嘘だ実は九玉《こゝのツたま》にして売るのだが、僕は十一にして売るよ、花松魚《はながつお》は紙袋《かんぶくろ》へ入れて置くのだが、是も猫鰹節《ねこぶし》を細《こまッ》かに削ったものさ、海苔《のり》は一帖《いちじょう》四銭二厘にまけてくれるよ、六つに切るのを八つに切るのだ、是に箸《はし》を添えて出す、清らかにしなければならんのだが、余《あんま》り清らかでねえことさ、これでその日を送る身の上、行灯《あんどん》は提灯屋《ちょうちんや》へ遣《や》ると銭《ぜに》を取られるから僕が書いた、鍋の格好《かっこう》が宜《よろ》しくないが、うどん[#「うどん」に傍点]とばかり書いて鍋焼だけは鍋の形で見せ、醤油樽《しょうゆだる》の中に水を入れ、土瓶《どびん》に
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