だからねえ、尤《もっと》も金次《きんじ》の野郎が悪《わり》いんでございやさアねえ、湯屋《ゆうや》でもってからに金次の野郎が挨拶しずにぐんとしゃがむと、お前《めえ》さん甚太っぽーの頭へ尻を載《の》せたんでごぜいやす、そうすると甚太っぽーが怒って、下から突いたから前《めえ》へのめって湯を呑んだという騒ぎで、此の野郎と云うのが喧嘩のはじまりで、甚太っぽーの顳※[#「※」は「需+おおがい(頁)」、第3水準1−94−6、562−13]《こめかみ》を金次が喰取《くいと》って酸《す》っぺいって吐出《はきだ》したのです、後《あと》で段々聞いて見ると梅干が貼《は》って有ったのだそうで、こりゃア酸《すっ》ぺいねえ」
清「詰らねえ事を云ってるな、少し頼みがあるが、襤褸《ぼろ》の蒲団《ふとん》と小さな火鉢《ひばち》へ炭団《たどん》を埋《い》けて貸してくれねえか、夫《それ》を人に知れねえ様に彼処《あすこ》の明店《あきだな》へ入れて置いてくれ」
竹「なんです、火でも放《つ》けるのかえ」
清「馬鹿ア云うなえ、火を放ける奴がある者か」
小舞《こまい》かきの竹は勝手を知っていますから、明店《あきだな》の上総戸《かずさ
前へ
次へ
全151ページ中112ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング