《はかめえ》りするって、嘸《さぞ》草葉の蔭で喜んでいるベエ」
富「どうも別に御恩返しの仕方がありませんから、お墓参りでもするより外《ほか》仕方がありません、仏様にはお念仏や花を手向けるくらいで、御恩返しにはなりませんが、それより外に仕方がありません、ヘエ」
隅「あの富さん先刻《さっき》花車関が悔みに参りましたよ」
富「おや/\/\左様でござりましたか、ヘエ成程|何《ど》うなすったか、御存じないのかと思いましたが」
母「ナニ知ってたてや、知ってたけれども早く来て顔を見せたら、深《ふけ》え馴染の中だで思出《おめえだ》して歎《なげ》きが増して母様《かゝさま》が泣くべえ、それに種々《いろ/\》用があって来《き》ねえでいたが悪く思ってくれるなって、大《でか》い身体アして泣いただ」
富「そうでげしょう、兄弟の義を約束した方でございますから嘸《さぞ》御愁傷でげしょうお察し申します」
母「就《つい》てねえ、あの関取が他《わき》へ金え二百両貸した処が、向《むこう》の奴がずりい奴で、返さなえで誠に困るから、どうか富さんを頼んで掛合って貰《もれ》えてえ、富さんの口前で二百両取れたら百両礼をするて
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