れ/\」
 富「これは成程、至極御尤もですが、まア」
 安「騒々しい行け/\」
 富「じゃア有体《ありてい》に申します、正直なお話を致しますが、貴方の遺恨ある角力取の花車重吉が来て、法恩寺村の場所が始まるので、去年の礼というので、明晩になりますと、惣次郎が金《かね》三十両遣ると、ようがすか、用をしまうのは日の暮方まで掛りましょう、帳合《ちょうあい》などを致しますからな、用が終って飯を食ってはどうしても夜《よ》の六つ過《すぎ》になります、其処《そこ》で三拾両持って出掛ける、富五郎がお供でげす、ずうっと河原へ出て、それから弘行寺《ぐぎょうじ》の松の林の処へ出て黒門の処までは長い道でございますから其処へ出て来ましたら、貴方は顔を包んで芒畳《すゝきだゝみ》の影に隠れていて、手前が合図に提灯《ちょうちん》を消すと、途端に貴方が出てずぷりと遣り、惣次郎を殺すと金が三十両あるから持って宅《うち》へ帰り、構わず寝て入らっしゃい、まアさお聞きなさい、手前は面部へ疵《きず》を付けて帰って、今|狼藉者《ろうぜきもの》が十四五人出て、旦那も切合って私も切合ったが、多勢に無勢《ぶぜい》敵《かな》わぬ、早く百姓を
前へ 次へ
全520ページ中337ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング