まだ、親が女郎を買って子が後生を願うと云う唄の通りだ、惣次郎様の様なあんな若旦那ア持ちながら、惣右衞門どんはいゝ年いして道楽するなどと村の者がいうから、鼻が高《たけ》えと思ったが、旦那殿が死んで仕舞って見ると、今ではお前《めえ》の身代だから、まア家《うち》の為え思ってお前も今迄骨折って呉れただが、去年あたりから大分《でえぶ》泊りがけに出かけるものだから、村の者も今迄は堅《かて》え人だったが、何《ど》う言う訳だがな泊り歩くが、役柄もしながらハアよくねえ事《こッ》たア年老《としと》った親を置いて、なんて悪口《わるくち》を利《き》く者もあるで、成《なる》だけ他人《ひと》には能く云わしたいが、是は親の慾だからお前の事だから間違《まちげ》えはなかんべえが、成たけまア帰《けえ》れるだら帰《けえ》って貰《もれ》えてえだ心配《しんぺい》だからのう」
惣次郎[#「惣次郎」は底本では「惣二郎」]「イエなに、然《そ》う御心配なれば参らんでも宜しゅう、是非参り度《た》い訳ではありません、花車も来た事だから聊《いさゝ》かでも祝義も遣り度いと思いましたが、そういう訳なら参らんでも宜しいので、新右衞門《しんえもん
前へ
次へ
全520ページ中291ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング