は大きな声で呶鳴ると、何《なん》で甚藏が呶鳴るかと他人《ひと》の耳にも這入り、目明《めあかし》が居るから、おかしく勘付かれて、あいつが縛られて叩かれると喋るから、何《ど》の道新吉さん仕方がない、土手の甚藏を何うかして殺してお仕舞いよう」
五十一
新「何《ど》うして/\中々|彼奴《あいつ》ア己より強い奴で、滅法力が有るから、彼奴は撲《ぶ》たれても痛くねえってえので、五人位掛らねえじゃアおっ付かねえ」
賤「何《ど》うか工夫が有るだろうじゃアないか」
新「工夫が中々いかないよ」
賤「ちょいと/\新吉さん耳をお貸し」
新「エ、うんうん成程是は旨《うめ》え」
賤「だからさア、それより外に仕方がないよ、悟られるといけない、悪党だから悟られない様に確《しっ》かり男らしくよ」
と何か囁《さゝ》やき、新吉が得心して、旦那の短い脇差をさして、新吉が日が暮れて少したって土手の甚藏の家《うち》へ来て、土間口から、
新「はい御免」
甚「サア上《あが》りゃア、マア下駄を穿いたなりで上りゃア、草履《ぞうり》か、構わねえ、畳がねえから掃除も何もしねえから其の儘上りゃ」
新「兄《
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