な伯父さんだから、もう一度《ひとたび》快《よ》くなって恩報《おんがえ》しに、お前を親の様に、尚更《なおさら》私が楽《たのし》みをさしてから見送り度《た》いから、もう一二年達者になってねえ、決して家来とは思わない、我儘《わがまゝ》をすれば殴打擲《ぶちたゝき》は当然《あたりまえ》で、貰い乳をして能《よ》く育てゝくれた、有難い、其の恩は忘れませんよ、決して家来とは思いません、真実の伯父さんよりは大事でございます」
勘「はい/\有難《ありがて》え/\、それを聞けば直《すぐ》に死んでも宜《い》い、ヤア、有難えねえ、サア死にましょうか、唯|死度《しにた》くもねえが、松魚《かつお》の刺身で暖《あった》けえ炊立《たきたて》の飯《まんま》を喫《た》べてえ」
新「さア/\何《なん》でも」
と云う。当人も安心したか間もなく眠る様にして臨終致しました。それからはまず小石川の菩提所へ野辺送りをして、長く居たいが養子の身の上|殊《こと》には女房は懐妊、早く帰ろうと、長屋の者に引留められましたが、初七日までも居りませんで、精進物で馳走をして初七日を取越して供養をいたし、伯父が住《すま》いました其の家は他人に譲
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