ったね、勘藏さんも然《そ》う云って居なすった、彼《あれ》も女房を持ちまして、児《こ》が出来て、何月が産月だって、指を折って楽《たのし》みにして、病気中もお前さんの事ばかり云って、外《ほか》に身寄親類はなし、手許《てもと》へ置いて育てたから、新吉はたった一人の甥《おい》だし、子も同じだと云って、今もお前さんの噂をして、楽みにしておいでなさるからね、此度《こんど》ばかりはもう年が年だから、大した事はない様だが、長屋の者も相談してね、だけども養子では有るし、お呼び申して出て来て、何《なん》だ是っぱかりの病気に、遠い処から呼んでくれなくも宜《よ》さそうなもんだなどと云って、長屋の者も余《あんま》りだと、新吉さんに思われても、何《なん》だと云って、長屋の者、行事の衆と種々《いろ/\》相談してね、私の夫《うち》の云うには、然《そ》うでない、年が年だからもしもの事が有った日にゃア、長屋の者も付いて居ながら知らして呉れそうなものと、又新吉さんに思われても成らんとか何《なん》とか云って、長屋の者も心配して居て、能《よ》くねえ、何《ど》うも、然うだって、大層だってね、勘藏さんがねえ、彼《あれ》もマア田舎へ
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