気な事を云やアがる、増長して居やアがる、旦那腹ア立っちゃアいけねえ、若《わけ》えからうっかり云うので、大層を云って居やアがらア、手前《てめえ》己惚《うぬぼれ》るな、男が好《い》いたって田舎だから目に立つのだ、江戸へ行けば手前の様な面はいけえ事有らア、此様《こん》な田舎だから少し色が白いと目に立つのだ、田舎には此様な色の黒い人ばかりだから、イヤサお前《めえ》さんは年をとって居るから色は黒いがね、此様な有難《ありがて》え事はねえ、冗談じゃアねえ」
 新「誠に有難い事でございます」
 作「私《わし》もヤアぶち出し悪《にく》かったが、お前様《めえさま》が承知なら頼まれげえが有って有難《ありがて》えだ、然《そ》うなれば私《わし》イ及ばずながら媒妁《なこうど》する了簡だ、それじゃア大丈夫だろうネ、仔細《しせえ》無《ね》えね」
 甚「ヘエ仔細《しせえ》有りません、有りませんが困る事には此の野郎の身体に少し借金が有るね」
 作「なに借財が」
 甚「ヘエ誠に何《ど》うもね、これが向《むこう》が堅気《かたぎ》でなければ宜《い》いが、彼《あ》ア云う三藏さん、此の野郎が行《ゆ》きそう/\方々から借金取が来て、
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