て、お母様に御心配かけて仕様がないじゃアありませんか、え、十二三の小娘じゃアあるまいし、よウ、えゝ、何う云うものだ」
母「そんなに小言云わねえが宜《え》えってに、其処《そこ》が病《やめ》えだからハア手におえねえだよ、兄《あにき》どんの側に居ると小言を云われるから己《おれ》が側へ来い、さア此方《こっち》へ来い、/\」
と手を引いて病間《びょうま》へ参ります。三藏も是は一通りの病気ではないと思いますから。
三「おせな」
下女せな「ヒえー」
三「何《なん》の事《こっ》た、立って居て返辞をする奴が有るものか」
せな「何《なん》だか」
三「坐りな」
せな「何だか、呼《よば》るのは何だかてえに」
三「コレ家《うち》のお累の病気は何《ど》うも火傷をした許《ばか》りでねえ、心に思う処が有るのでそれが気になってからの煩《わずら》いと思って居るが、汝《てめえ》お久の寺詣《てらまいり》に行った帰りは遅かったが、年頃で無理じゃアねえから他処《わき》へ寄ったか、隠さずと云いな」
せな「ナアニ寄りは為《し》ません、お寺様へ行ってお花上げて拝んで、雨降って来たからお寺様で借《かり》べえって法蔵寺
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