さんも皆《みんな》来て、何《ど》う斯《こ》うと云った処が何うしても仕ようがねえ、新吉さん、お前《めえ》が肝腎の当人だから漸《ようや》く捜して来たんだが、あのくらいな大病人《たいびょうにん》を置いて出歩いちゃアいけませんぜ」
 新「ウー、ナン、伯父さん/\」
 勘「何《なん》だよお前《めえ》、御挨拶もしねえで、お茶でも上げな」
 新「お茶どころじゃアねえ、師匠が死んだって長屋の善六さんが知らせに来てくれたんだ」
 勘「何を馬鹿な事を云うのだ、師匠は来て居るじゃアねえか」
 新「あのね、御冗談仰しゃっちゃアいけません、師匠は先刻《さっき》から此方《こっち》へ来て居て、是から私が送って帰ろうとする処、何《なん》の間違いでげしょう」
 善「冗談を云っちゃアいけません」
 彦「是は何《なん》だぜ、善六さんの前だが、師匠が新吉さんの跡を慕って来たかも知れないよ、南無阿弥陀仏/\」
 新「そんな念仏などを云っちゃアいけないやねえ」
 善「じゃアね新吉さん、彦六さんの云う通りお前《めえ》の跡を慕って師匠が来たかも知れねえ」
 新「伯父さん/\」
 勘「うるさいな、ナニ稀代《きたい》だって、師匠は来てえ
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