み》は何所《どこ》へ。甲「僕《ぼく》は七|福神《ふくじん》詣《まゐり》に行《ゆ》くんだ。乙「旧弊《きゆうへい》な事を言つてるね、七|福神《ふくじん》詣《まゐり》といへば谷中《やなか》へ行《ゆ》くんだらうが霜《しも》どけで大変《たいへん》な路《みち》だぜ。乙「なアに誰《だれ》があんな所へ行《ゆ》くもんか、まア君《きみ》一緒《いつしよ》に行《ゆ》き給《たま》へ、何処《どこ》ぞで昼飯《ひるめし》を附合給《つきあひたま》へ。乙「そんなら此所《こゝ》から遠くもないから御成道《おなりみち》の黒焼屋《くろやきや》の横町《よこちやう》さ。甲「解《わか》つた、松葉屋《まつばや》のお稲《いね》の妹《いもうと》の金次《きんじ》が待合《まちあひ》を出したと聞きましたが。乙「未《ま》だ僕《ぼく》は家見舞《いへみまひ》に行《いか》ず、年玉《としだま》の義理《ぎり》をかけてさ。甲「好《よ》し/\。と直《すぐ》に松葉屋《まつばや》へ這入《はい》ると、婢「入《い》らつしやい、お芽出《めで》たうございます、相変《あひかは》らず御贔屓《ごひいき》を願ひます、モシ、ちよいと御家内《おかみ》さん、福富町《ふくとみちやう》の旦那
前へ
次へ
全9ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング