ヘ悪うございますが、我慢して下さいまし、少しお痛うございましょう……さア出来ました、まア/\好《よ》くお似合い申しますよ、全体お人柄でございますから、本当に好く似合いますねえ」
 蟠「やア何時《いつ》の間《ま》にか出来上ってしまったな、ウム、旨い、併《しか》し婆ア近所へも極《ごく》内々《ない/\》にしてくれえ」
 婆「大丈夫でございますよ、序《つい》でに召物《めしもの》もお着せ申しましょうか」
 蟠「宜《よろ》しく頼む」
 婆「まアすッぱり出来上りました、左様ならお暇《いとま》申します」
 蟠「くれ/″\も内々にしてくれよ」
 婆「はい、宜しゅうございますとも、左様なら」
 蟠龍軒はお瀧を連れて松平|某《ぼう》の中の口へまいりまして、
 蟠「頼む/\」
 中小姓「どーれ……これは/\大伴先生」
 蟠「お殿様は御在邸でござるかな」
 小姓「はい/\丁度|御前様《ごぜんさま》もお屋敷でござります、暫くお控え下さいまし」
 暫くして近習《きんじゅ》が出てまいりまして、
 近習「これは/\先生、よくおいでになりました、さア何《ど》うぞ此方《こちら》へ、おうこれは/\予《かね》てお話しの御婦人様
前へ 次へ
全222ページ中87ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング