》る、その水飴を上げる処の出入町人は手前じゃから、手前の処で製造して水飴が上《あが》る、其の水飴を召上って若《も》し御病気でも重《おも》るような事があれば、手前が水飴の中へ毒を入れた訳ではあるまいけれども、手前が製した水飴を召上ったゝめに病気が重り、手前が頼んで斑猫を捕《と》らしたという事実がある上は、左様な訳ではなくても、手前が水飴の中へ毒虫でも製し込んで上《かみ》へ上げはせんかと、手前に疑ぐりがかゝる、是は当然の事じゃアないか、なア、決して手前を咎《とが》にはせん、白状さえすれば素々《もと/\》通り出入もさせてやる、此の秋月が刀にかけても手前を罪に落さんで、相変らず出入をさせた上に、お家の大事なれば多分に手当をいたして遣《や》るように、此の秋月が重役|等《ら》と申合せて計らって遣《つか》わす、何も怖い事はないから有体《ありてい》に言ってくれ、殿様のお為じゃ、殿様が有難いと心得たら是を隠してはなりませんよ、のう源兵衞」
源「へえ、私《わたくし》が愚昧《ぐまい》でございまして、それゆえ申上げますことも前後《あとさき》に相成ります事でございまして、何かとお疑ぐりを受けますことに相成りまし
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