ちゃ》アまご/\しているんだ、お前さんは藤原のお内儀《かみ》さんの口を引裂《ひッつァ》いて殺しましたかえ」
文「うん、先程《さきほど》殺した」
森「そんな手軽く云っちゃア困りやすねえ、藤原さんが顔色を変えて来て、どう云う訳で殺した、お前も武士、己《おれ》も武士だ、己の女房を殺されて此の儘じゃア帰《けえ》られねえ、男が立たねえから文治郎の命と取換《とりけ》えるぶんだ、仕事は早いのがいゝって奥へ坐り込んで動かねえから、お母《っか》さんが金を出して内済《ねいせい》にしようというと、士《さむらい》に内済はねえって、取っても付けねえ処だから、今お前さんが顔を出すと直《すぐ》に斬り掛けるに違《ちげ》えねえ、斬り掛られ黙って引込《ひっこ》んでる人じゃアねえからちゃん/\斬合《きりあい》を初めるでしょう、そうしてお母《っか》さんの身体へ疵《きず》でも付けると大変だから、お前さんは二三|日《ち》身を隠して下せえ」
文「身を隠す訳にはいかん」
森「そうして気の落著《おちつ》いた時分、どうせ仕舞《しめえ》は内済《ないせい》だから人を頼んで訳を付けやしょう」
文「そんな事は出来ん、お母《っか》さんを
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