いき》を吐《つ》いて、それから二|日《か》の一|番《ばん》汽車《きしや》で京都《きやうと》へ御随行《ごずゐかう》をいたして木屋町《きやちやう》の吉富楼《よしとみろう》といふ家《うち》へ参《まゐ》りました、先方《せんぱう》では貴顕《きけん》のお客様《きやくさま》ですから丁寧《ていねい》の取扱《とりあつか》ひでございましてお上《かみ》の方《かた》はお二階《にかい》或《あるひ》は奥座敷《おくざしき》といふので私《わたくし》は次《つぎ》の室《ま》のお荷物の中の少々《せう/\》ばかりの明地《あきち》へ寐《ね》かして頂《いたゞ》く事に相《あひ》なりました。
扨《さて》六日《むいか》には泉山《せんざん》といふ処《ところ》へお出掛《でか》けになるに就《つい》て、私《わたくし》もお供《とも》をいたし四条通《しでうどほ》りから五条《ごでう》を渡《わた》り、松原通《まつばらどほ》りから泉山《せんざん》に参《まゐ》りまするには、予《かね》て話に聞いて居《を》りました、夢《ゆめ》の浮橋《うきはし》といふのを渡《わた》りました、二三|町《ちやう》参《まゐ》つて総門《そうもん》を這入《はい》り夫《それ》から爪先上
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