つ》んだ塊《かたまり》が出《で》ました。之《これ》を執《とつ》てウームと力任《ちからまか》せに破《やぶ》るとザラ/\/\と出《で》たのが古金《こきん》で彼此《かれこれ》五六十|両《りやう》もあらうかと思《おも》はれる程《ほど》、金「おゝ金子《かね》だ、大層《たいそう》持《も》つて居《ゐ》やアがるナ、もう死ぬと云《い》ふので己《おれ》が見舞《みめえ》に行《い》つてやつたから、金兵衛《きんべゑ》さんに是《これ》だけ残余《あと》はお長家《ながや》の衆《しゆう》へツて、施与《ほどこし》でもするのか知《し》ら、今《いま》茲《こゝ》で己《おれ》が行《い》くと尚《なほ》沢山《たんと》貰《もら》へる訳《わけ》だが。と見て居《ゐ》ると金《かね》を七八《なゝやツつ》づゝ大福餅《だいふくもち》の中《なか》へ入《い》れ上《うへ》から餡《あん》を詰《つ》め餅《もち》で蓋《ふた》をいたしてギユツと握固《にぎりかた》めては口へ頬張《ほゝば》り目《め》を白《しろ》ツ黒《くろ》にして呑込《のみこ》んで居《ゐ》る。金「ア、彼《あれ》を喰《くひ》やアがる、何《ど》うも酷《ひど》い奴《やつ》だナあれ/\。と見て居《ゐ》る中《
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