《あ》げるからお喫《た》べ、夫《それ》だけはお見舞《みまひ》かた/″\私《わつし》が御馳走《ごちそう》して上《あ》げるから。源「ハツ/\何《ど》うも御親切《ごしんせつ》に有難《ありがた》う存《ぞん》じます、何卒《どうか》貴方《あなた》お宅《たく》へ帰《かへ》つて下《くだ》さいまし。金「帰《かへ》らんでも宜《い》いからお喫《あが》りな、私《わつし》の見て居《ゐ》る前《めえ》で。源「夫《それ》がいけないので、私《わつし》は子供《こども》の時分《じぶん》から、人の見て居《ゐ》る前《まい》では物は喰《く》はれない性分《しやうぶん》ですから、何卒《どうぞ》帰《かへ》つて下さい、お願ひでございますから。金「あい、ぢやア帰《かへ》るよ、用があつたらお呼びよ、直《すぐ》に来《く》るから。と金兵衛《きんべゑ》は宅《たく》へ帰《かへ》つたが考へた。金「はてな、彼《あ》の坊主《ばうず》は妙《めう》な事を云《い》ふて、人の見て居《ゐ》る前《まい》では物が喰《く》はれないなんて、全体《ぜんたい》アノ坊主《ばうず》は大変《たいへん》に吝《けち》で金《かね》を溜《ため》る奴《やつ》だと云《い》ふ事を聞いて居《ゐ》る
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