日本の眞の姿
竹越與三耶

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)右大臣|阿部の御主人《アベノオヌシ》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)右大臣|阿部の御主人《アベノオヌシ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#二の字点、1−2−22]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いや/\ながら
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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 只今後藤さんから御紹介を得まして、頗る過當な御評價でくすぐつたい思ひを致しました。併ながら名物に旨いものなしと申しますから、御紹介通りのことを申上げることが出來るか、頗る自信を缺いて居ります。私は今晩は日本の眞の姿と云ふことに付てお話を申上げたいのであります。希臘の哲學者の言葉に、人間第一の務は己を知ると云ふことだと申して居ります。洵に適切の言葉と思ひます。是と同じく日本人は日本自體を知らなければならぬと思ふのであります。所が日本に付ての知識と云ふものは極めて貧弱なも
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