光を賦與せんと欲するもの也。若し戰ふべくんば、世界の凡べてを相手として戰ふもまた辭せざらんとし、若し親しむべくんば、人種、地理、歴史、恩讐の別を問はずして、親しまんとするもの也。其志望や大[#「其志望や大」に白丸傍点]、其氣象や高[#「其氣象や高」に白丸傍点]、其勢や順[#「其勢や順」に白丸傍点]、其理や適[#「其理や適」に白丸傍点]、是れ、支那海の盡くる所、太平洋の初まる所に國を起し、世界東西の文明を呼吸し、高きに據つて、亞細亞思想(若し此の如きものありとせば)の頑固なる塊土とも云ふべき支那に向つて、大打撃を與へたる時勢が生み出せる、正統の子たる也。夫れ支那は稍※[#二の字点、1−2−22]我と人種を同じくし、等しく亞細亞洲中にあり、而して其文明は曾て一たび、我國民を嚮導せり。然かも吾人は、人種、歴史、地理を顧慮せず、斷々乎として撃つて之を懲らす。征清の大業中[#「征清の大業中」に丸傍点]、固より人種[#「固より人種」に丸傍点]、歴史[#「歴史」に丸傍点]、地理の異同なく[#「地理の異同なく」に丸傍点]、世界の文明により[#「世界の文明により」に丸傍点]、世界の勢により[#「世界の勢
前へ
次へ
全15ページ中3ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
竹越 三叉 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング