としたら、それは、余程の楽天家か、愚鈍の者か、さもなければ哀れむべき想像力の貧困なる者である。コロンブスの船がアメリカ大陸に到着する前において、アメリカ・インディアンが白人の存在を全く考えなかった如く、また黒船が来航する前において、蒸気船を駆使して大洋を乗切っているアメリカ人のあることを知らなかった幕府の役人の如く、この広大なる宇宙に地球人類以外の優秀なる生物の存在を想像し得ない者は真に気の毒なる人間である。
 彼等他惑星の生物が、まだわれわれの前に現われないのは、彼等が真に存在しないのではなくて、まだコロンブスの船がアメリカ大陸に到着する前に等しく、また黒船がまだ浦賀沖へ姿を見せる前と同じ状態にあることを知るべきである。何時《いつ》かは、必ず彼等が来る! それは百万年後のことかも知れないし、或いはまた明日のことかも知れない。どっちにしろ彼等の来航する日は、日一日と近づきつつあるのである。
 果して然らば、地球人類がお互い同士に猜疑《さいぎ》し、堕《お》とし合い、殺戮《さつりく》し合うことは賢明なることであろうか。断じて然らず。われら地球人類は、そういう一切の同胞相食むの愚を即刻捨て去
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