家になり、多くの作品を遺して、亡くなられ、もう十三回忌も過ぎた。今頃斯んなものを持ち出すと野上のやつ、餘計なことをする、と云はれるかも知れない。併し私には此のまま此の筆記を葬つてしまふのが惜しく思はれる理由がある。それが鐵塔書院小林君のおだてに乘つて發表することにした所以である。
    昭和五年四月
[#地から2字上げ]野上豐一郎



底本:「夏目漱石先生評釋 OTHELLO」鐵塔書院
   1930(昭和5)年5月10日発行
入力:門田裕志
校正:染川隆俊
2009年6月17日作成
青空文庫作成ファイル:
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