ヴェンナを出でゝルビコンを越えし後このものゝ爲しゝ事はいとはやければ、詞《ことば》も筆も伴《ともな》ふ能《あた》はじ 六一―六三
士卒を轉《めぐ》らしてスパーニアに向ひ、後ドゥラッツオにむかひ、またファルサーリアを撃《う》ちて熱きニーロにも痛みを覺えしむるにいたれり 六四―六六
そが出立ちし處なるアンタンドロとシモエンタ、またかのエットレの休《やすら》ふところを再び見、後、身を震《ふる》はして禍ひをトロメオに與へ 六七―六九
そこよりイウバの許《もと》に閃《ひらめ》き下り、後、汝等の西に轉《めぐ》りてかしこにポムペオの角《らつぱ》を聞けり 七〇―七二
次の旗手と共にこの物の爲しゝことをば、ブルートとカッシオ地獄に證《あかし》す、このものまたモーデナとペルージヤとを憂へしめたり 七三―七五
うれはしきクレオパトラは今もこの物の爲に泣く、彼はその前より逃げつゝ、蛇によりて俄《にはか》なる慘《むご》き死を遂《と》げき 七六―七八
かの旗手とともにこの物遠く紅の海邊《うみべ》に進み、彼とともに世界をば、イアーノの神殿《みや》の鎖《とざ》さるゝほどいと安泰《やすらか》ならしめき 七九―八一
され
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