心を強うし 八八―九〇
曰ひけるは。あゝ熟して結べる唯一《たゞひとつ》の果實《このみ》よ、あゝ新婦《はなよめ》といふ新婦を女《むすめ》子婦《よめ》に有《も》つ昔の父よ 九一―九三
我いとうや/\しく汝に祈《ね》ぐ、請ふ語れ、わが願ひは汝の知るところなれば、汝の言《ことば》を疾《と》く聞かんため、我いはじ。 九四―九六
獸包まれて身を搖動《ゆりうごか》し、包む物またこれとともに動くがゆゑに、願ひを現はさゞるををえざることあり 九七―九九
かくの如く、第一の魂は、いかに悦びつゝわが望みに添はんとせしやを、その蔽物《おほひ》によりて我に示しき 一〇〇―一〇二
かくていふ。汝我に言現はさずとも、わが汝の願ひを知ること、およそ汝にいと明らかなることを汝の知るにもまさる 一〇三―一〇五
こは我これを眞《まこと》の鏡――この鏡萬物を己に映《うつ》せど、一物としてこれを己に映《うつ》すはなし――に照して見るによりてなり 一〇六―一〇八
汝の聞かんと欲するは、この淑女がかく長き階《きぎはし》をば汝に昇るをえしめし處なる高き園の中に神の我を置給ひしは幾年前《いくとせさき》なりしやといふ事 一〇九―一一一
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