しかるに今汝の中には生者《しやうじや》敬ひをやむる時なく、一の垣一の濠に圍まるゝもの相互《あひたがひ》に噛むことをなす 八二―八四
幸《さち》なきものよ、岸をめぐりて海の邊《ほとり》の地をたづね、後汝の懷《ふところ》を見よ、汝のうちに一なりとも平和を樂しむ處ありや 八五―八七
かのユスティニアーノ汝のために銜《くつわ》を調《とゝの》へしかど、鞍空しくば何の益あらむ、この銜なかりせば恥は却つて少《すく》なかるべし 八八―九〇
あゝ眞心《まごゝろ》をもて神を崇《あが》めかつチェーザレを鞍に載すべき(汝等もしよく神の言《ことば》をさとりなば)人々よ 九一―九三
汝等手綱をとれるよりこのかた、拍車によりて矯《た》めらるゝことなければ、見よこの獸のいかばかり悍《たけ》くなれるやを 九四―九六
あゝドイツ人《びと》アルベルトよ、汝は鞍に跨るべき者なるに、この荒き御しがたき獸を棄つ 九七―九九
ねがはくは正しき審判《さばき》星より汝の血の上に降り、奇《くす》しく且つ顯著《あらは》にて、汝の後を承《う》くる者恐れをいだくにいたらんことを 一〇〇―一〇二
そは汝も汝の父も貪焚《むさぼり》のためにかの地に
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