ものをさだかに知らば、今既に口をひらきてをめくなるべし 一〇六―一〇八
そはわが先見に誤りなくば、今|子守歌《ナンナ》を聞きてしづかに眠る者の頬に鬚|生《お》ひぬまに彼等悲しむべければなり 一〇九―一一一
あゝ兄弟よ、今は汝の身の上を我にかくすことなかれ、見よ我のみかは、これらの者皆汝が日を覆ふところを凝視《みつ》む。 一一二―一一四
我即ち彼に。汝若し汝の我と我の汝といかに世をおくれるやをおもひいでなば、その記憶は今も汝をくるしめむ 一一五―一一七
わが前にゆく者我にかゝる生を棄てしむ、こは往日《さきつひ》これの――かくいひて日をさし示せり――姉妹の圓く現はれし時の事なり 一一八―一二〇
彼我を彼に從ひてゆくこの眞《まこと》の肉とともに導いて闌《ふ》けし夜《よ》を過ぎ、まことの死者をはなれたり 一二一―一二三
我彼に勵まされてかしこをいで、汝等世の爲に歪める者を直くするこの山を登りつつまた※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]りつゝこゝに來れり 一二四―一二六
彼はベアトリーチェのあるところにわがいたらん時まで我をともなはむといふ、かしこにいたらば我ひとり殘らざるをえず 一二七―
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